2020年3月29日、私は初心者向けの投資記事を公開しました。
当時の記事でおすすめしたのは、低コストで世界中へ分散投資できる投資信託です。
それから約6年。
55歳で公務員を早期退職してFIRE生活を始めた今、当時おすすめした投資信託がどうなったのかを確認してみました。
結果を先に書くと、私が特定口座で保有している3本は、すべて含み益が100%を超えていました。
つまり、投資した金額の2倍以上になっています。
2020年当時の記事はこちらです。
「投資入門【失敗したくない初心者向け】証券会社と投資信託・資産2,000万円までの具体例あり」
妻も、私がすすめた楽天・全世界株式インデックス・ファンドを現在まで保有しています。
この記事では、2020年に何を考えて投資信託を選んだのか、6年後にどのような結果になったのか、そして55歳でFIREした今も続けている投資方針を紹介します。
※この記事に掲載する損益率は、2026年7月21日に証券口座で確認した含み損益です。安全上の理由から、資産総額や詳しい口座残高は公開しません。
※投資信託の価格は変動します。この記事は特定の商品を購入するよう勧めるものではなく、私たち夫婦の実体験を紹介するものです。
2020年におすすめした4本の投資信託
2020年3月の記事で紹介したのは、次の4本です。
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
- eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
どれも、1本で複数の国や地域へ分散投資できる投資信託です。
個別企業の将来を予想して株を選ぶのではなく、世界経済全体の成長を長期的に取り込むことを目的としていました。
私が当時の記事で伝えたかったのは、単にこの4本を買えばよいという話ではありません。
基本的な考え方は、次のようなものでした。
- 信託報酬の低いインデックスファンドを選ぶ
- 国や企業を分散する
- 少額から積み立てる
- 短期間の値動きで売買しない
- 生活に必要なお金まで投資しない
- 価格が下がっても長期間保有する
6年後に振り返ると、商品選び以上に、この方針を続けたことが大きかったと思います。
特定口座で保有している3本はすべて2倍以上になった
2026年7月21日現在、私が特定口座で保有している3本の含み損益率は次のとおりです。
| 投資信託 | 含み損益率 |
|---|---|
| eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | +124.90% |
| eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) | +171.17% |
| eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) | +112.64% |
3本とも含み益が100%を超えています。
含み益が100%ということは、投資した金額に対して、現在の評価額が約2倍になったということです。
中でも、eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)は+171.17%でした。取得金額に対して、評価額は約2.7倍になっています。
もちろん、これは確定した利益ではありません。
今後、株価や為替が大きく動けば、含み益は減る可能性があります。
それでも、2020年に公開した記事で紹介し、実際に自分でも保有を続けてきた投資信託が、6年後にすべて2倍以上になっているのは感慨深いものがあります。
正直に言えば、「6年前の自分は、なかなかよい選択をしていた」と思いました。
旧つみたてNISAでも同じ商品を保有している
私は特定口座だけでなく、旧つみたてNISAでも同じ投資信託を購入していました。
2026年7月21日現在の含み損益率は次のとおりです。
| 投資信託 | 旧つみたてNISAの含み損益率 |
|---|---|
| eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | +129.80% |
| eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) | +178.86% |
| eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) | +74.16% |
オール・カントリーと全世界株式(除く日本)は、旧つみたてNISAでも2倍以上になりました。
8資産均等型は+74.16%です。
特定口座と旧つみたてNISAで損益率が違うのは、購入した時期や取得単価が異なるためです。
同じ投資信託でも、いつ、いくらで購入したかによって損益率は変わります。
楽天・全世界株式は妻が保有を続けている
2020年の記事で紹介したもう1本が、楽天・全世界株式インデックス・ファンド、通称「楽天VT」です。
この商品は私が妻にすすめ、妻の口座で購入しました。妻も現在まで売却せずに保有しています。
妻の証券口座は私の口座ではないため、今回、正確な取得単価や含み損益率までは確認していません。
そのため、妻の個人的な運用成績については数字を掲載しません。
ただし、楽天証券の商品情報によると、楽天VTの基準価額は2020年3月24日に設定来安値の7,853円を記録しました。2026年7月17日の基準価額は36,439円です。
記事を公開した時期の安値と比べると、基準価額は約4.6倍になっています。
これは妻個人の利益率ではなく、あくまで投資信託そのものの基準価額の変化です。妻が実際に購入した日や、その後の積立状況によって、口座上の損益率は異なります。
それでも、2020年に紹介した楽天VTを妻が保有し続けていることは、私たち夫婦の投資方針が一時的なものではなかったことを示しています。
これは予言が当たったという話なのか
6年前の記事を読み返すと、「当時の予言が当たった」と言いたくなる気持ちもあります。
しかし、私は2026年の株価や為替を予測できていたわけではありません。
新型コロナウイルスによる混乱がいつ収束するのか、その後に株価がどこまで上昇するのか、円安がどこまで進むのかなど、当時の私には分かりませんでした。
私が考えていたのは、もっと単純なことです。
世界には多くの企業があり、人々がよりよい商品やサービスを求め続ける限り、世界経済は長期的には成長する可能性が高い。
それなら、特定の国や企業に集中するより、低コストの投資信託を使って世界中へ分散投資し、長期間保有したほうがよいのではないか。
その考えに基づいて商品を選びました。
結果として、2020年に紹介した投資信託は大きく値上がりしました。
ただし、本当に重要だったのは「上がる商品を当てたこと」よりも、途中で売らずに保有を続けたことだと思います。
6年間、ずっと順調だったわけではない
約6年間の運用では、価格が下がる場面もありました。
投資信託の評価額が毎日増え続けたわけではありません。
株式市場が下落すれば、資産額が短期間で大きく減ることもあります。円高になれば、海外資産の円換算額が下がる可能性もあります。
それでも、私は短期的な値動きを理由に、全世界株式をまとめて売ることはしませんでした。
生活費としてすぐに必要なお金まで投資せず、預金や個人向け国債なども保有していたためです。
相場が下落したときに生活費のために売却しなくて済む状態を作っておくことが、長期投資を続けるうえで大切でした。
2020年の記事で最も重要だった部分
6年前の記事では、証券会社や投資信託の商品名だけでなく、次のようなことも書いていました。
生活費の半年分程度は銀行預金として残し、余裕資金で投資する。
一度に全額を投資するのではなく、少額ずつ積み立てる。
短期間で大きくもうけようとしない。
現在読み返しても、この部分は変える必要がないと感じます。
今回の結果だけを見ると、「2020年にまとめて買えば簡単にもうかった」と思うかもしれません。
しかし、当時は新型コロナウイルスの影響で市場が大きく動いており、その後の展開を正確に予想できた人はいません。
値下がりしても生活に困らない金額に抑え、長期間保有できる仕組みを作る。
それができなければ、よい投資信託を選んでも、途中の下落で怖くなって売却していた可能性があります。
商品情報や制度は6年前から変わっている
投資の基本方針は今も変わっていませんが、2020年当時の記事には古くなった情報もあります。
2024年には新しいNISA制度が始まりました。
証券会社のポイント制度、クレジットカード積立の条件、投資信託の信託報酬なども変化しています。
そのため、6年前の記事に書いた証券会社のサービスやランキングを、そのまま現在の情報として利用することはできません。
一方で、低コスト、分散、積立、長期保有という考え方は、今も私たち夫婦の投資の中心です。
今後、さらに条件のよい投資信託が登場する可能性はあります。
ただし、新商品が出るたびに保有商品を乗り換えるのではなく、コストや投資対象を確認したうえで、本当に変更する必要があるのかを考えるようにしています。
投資だけでFIREできたわけではない
私は2009年から株式投資を始めました。
2020年の記事で紹介した投資信託も、その後の資産形成を支えてくれました。
ただし、投資信託の値上がりだけでFIREできたわけではありません。
33年間、公務員として働きながら収入の一部を貯蓄と投資へ回し、住宅ローンを完済し、大きな固定費を見直してきました。
長期間働いて得た給与、貯蓄、退職金、投資による利益などが合わさった結果、55歳で早期退職することができました。
投資だけを切り取って、短期間で誰でもFIREできると伝えるつもりはありません。
それでも、預金だけではなく、余裕資金を世界中へ分散して長期間運用したことは、私のFIREに向けた資産形成で大きな役割を果たしました。
FIRE後3か月の実際の支出については、次の記事で公開しています。
「55歳でFIREした最初の3か月に268万円使った|退職後の税金・保険・旅行費を実額公開」
これからも同じ投資信託を持ち続けるのか
現在のところ、含み益が大きくなったという理由だけで、すべて売却する予定はありません。
世界経済が今後も必ず成長する保証はなく、大きな下落が起きる可能性もあります。
それでも、長期的に世界全体へ分散投資するという考え方は、今も合理的だと考えています。
一方、私はすでにFIRE生活へ入りました。
これからは資産を増やすことだけでなく、必要なときに計画的に使うことも重要になります。
旅行や趣味を楽しみ、妻との思い出を増やすために、必要に応じて資産を取り崩していくつもりです。
資産額を最大にして人生を終えることが目的ではありません。
投資によって得たお金と時間を、元気なうちに人生を楽しむために使う。
それが、55歳でFIREした現在の私の考えです。
まとめ|6年前の商品選びより、保有を続けたことが大きい
2020年3月、私は初心者向けの記事で、4本の投資信託を紹介しました。
約6年後、私が特定口座で保有している3本の含み損益率は次のようになりました。
- オール・カントリー:+124.90%
- 全世界株式(除く日本):+171.17%
- 8資産均等型:+112.64%
3本とも、投資した金額の2倍以上になっています。
楽天・全世界株式インデックス・ファンドは、私がすすめて妻が購入し、現在も保有を続けています。
6年前の自分の商品選びは、結果として正しかったと言ってよいと思います。
ただし、将来の値上がりを正確に予言できていたわけではありません。
低コストの商品を選び、世界中へ分散し、余裕資金で積み立て、値下がりしても慌てて売らなかった。
この単純な方針を6年間続けた結果です。
過去6年間の好成績が、今後の利益を保証するものではありません。
それでも、短期間で結果を求めず、長く続けられる方法を選ぶことの大切さは、自分の実体験として伝えられるようになりました。

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