公務員を早期退職すると、健康保険や年金の手続きを自分で行う必要があります。
私は2026年3月末、55歳で33年間勤めた公務員を早期退職しました。
退職の約2年前から、退職金、健康保険、国民年金、住民税などの制度と必要な金額を調べていたため、実際の手続きはすべて予定どおりに進みました。
私が行った主な手続きは、次のとおりです。
- 2026年2月:職場で共済組合の任意継続を申請
- 2026年2月末:任意継続掛金535,920円を前納
- 2026年4月1日:任意継続組合員の資格開始
- 2026年4月2日:夫婦で市役所へ行き、国民年金に切り替え
市役所で国民年金の手続きをした際、私の場合は退職辞令を退職の証明書類として使用できました。
また、私は公務員として雇用保険に加入していなかったため、退職後に失業手当を申請する手続きはありませんでした。
住民税、固定資産税、自動車税などは、Pay-easy(ペイジー)を利用してスマートフォンから支払いました。
この記事では、私が公務員を早期退職する前後に行った手続きを、実際の日程と支払額に沿って紹介します。
退職金が振り込まれた時期や、退職後の給料について勘違いしていたことも含め、実際に経験した流れをまとめました。
これから公務員を早期退職する方が、いつ、何を準備すればよいかを確認する参考になれば幸いです。
※手続きの期限や必要書類、掛金額などは、加入している共済組合の支部、自治体、勤務先、退職時期によって異なる場合があります。この記事で紹介する内容は、2026年3月末に退職した私の実例です。
早期退職前後の手続きと入金の流れ
私が早期退職する前後に行った手続きと、実際の入金時期を時系列に並べると、次のようになります。
| 時期 | 手続き・出来事 |
|---|---|
| 退職の約3年前 | 上司へ「2~3年で退職する予定」と口頭で伝える |
| 退職の約2年前 | 職場の事務担当者へ退職予定を伝える |
| 2025年秋ごろ | 次年度の勤務希望調査で退職希望欄にチェック |
| 2026年2月 | 職場の事務担当者と共済組合の任意継続を申請 |
| 2026年2月末 | 任意継続掛金535,920円を前納 |
| 2026年3月31日 | 33年間勤めた職場を退職 |
| 2026年4月1日 | 任意継続組合員の資格開始 |
| 2026年4月2日 | 夫婦で市役所へ行き、国民年金に切り替え |
| 2026年4月15日 | 給料が振り込まれると思っていたが、入金なし |
| 2026年4月30日 | 退職金が振り込まれる |
健康保険の手続きは退職後ではなく、勤務中の2月に始めました。
一方、国民年金の切り替えは、退職後の4月2日に市役所で行いました。
また、退職金が振り込まれたのは退職日の約1か月後でした。退職した直後に受け取れたわけではありません。
退職の意思は前年の秋ごろに伝えた
私が退職の意思を明確に伝えたのは、退職する前年の秋ごろです。
私の勤務先では、上司から「次年度の勤務希望」を記入する書類が配られました。その書類に退職希望の欄があったため、チェックを入れて提出しました。
ただし、私が退職について初めて話したのは、このときではありません。
実際には、その約3年前から上司へ、
「あと2~3年で退職する予定です」
と口頭で伝えていました。
55歳での早期退職は自分の中ですでに決めていたため、職場にとって突然の申し出にならないよう、かなり早い段階から予定を伝えていたことになります。
事務担当者には約2年前から伝えていた
上司だけでなく、職場の事務担当者にも退職予定の約2年前から伝えていました。
早めに伝えておいたことで、事務担当者が退職に関する情報を進んで教えてくれるようになりました。
職場の事務担当者のもとには、退職金や共済組合の任意継続制度、退職時に必要となる手続きなどを説明した冊子が届きます。
そうした資料が届くと、事務担当者が私のところへ持ってきて、
「見ておくといいよ」
と声をかけてくれました。
自分でインターネットを使って調べるだけでなく、勤務先に届く正式な資料を早い段階で確認できたため、退職金の見込み額や任意継続掛金、必要な手続きなどを具体的に把握できました。
退職の約2年前から具体的な準備を進められたのは、この事務担当者の協力が大きかったと思います。
もちろん、退職予定を職場へ伝える時期は、本人の考えや職場の状況によって異なります。
ただし、退職する意思が固まっている場合は、信頼できる事務担当者へ早めに相談しておくと、勤務先に届く資料や手続きに関する情報を得やすくなることがあります。
※これは私が勤務していた職場での実例です。退職の申出期限や正式な手続きについては、所属先の人事・事務担当者へ確認してください。
2月に共済組合の任意継続を申請した
退職後の健康保険には、主に次の選択肢があります。
- 共済組合の任意継続組合員になる
- 国民健康保険に加入する
- 家族が加入している健康保険の被扶養者になる
- 再就職先の健康保険に加入する
私は退職後に再就職する予定がなかったため、共済組合の任意継続と国民健康保険を比較しました。
具体的な国民健康保険料の試算額は忘れてしまいましたが、比較した結果、私の場合は共済組合の任意継続のほうが安かったため、任意継続を選びました。
手続きは、退職前の2026年2月に職場の事務担当者と一緒に行いました。
退職の約2年前から相談していたため、必要な資料や申請時期を事前に把握できており、手続きで迷うことはありませんでした。
任意継続組合員の資格が始まったのは、退職日の翌日である2026年4月1日です。
申請した2月から健康保険が切り替わったわけではなく、3月31日までは在職中の共済組合員、4月1日から任意継続組合員となりました。
任意継続掛金535,920円を2月末に前納した
任意継続掛金は、2026年2月末に1年分をまとめて支払いました。
実際に支払った金額は535,920円です。
1か月当たりに換算すると44,660円になります。
退職後に支払ったのではなく、資格が始まる4月1日より前の2月末に支払いを済ませています。
支払時期や手続き方法は、加入する共済組合の支部や退職時期によって異なる可能性があります。
年度末退職者については事前受付を行う支部もありますが、申出書の提出期限や掛金の納付期限が決められているため、勤務先の事務担当者や共済組合へ早めに確認する必要があります。
妻は被扶養者なので健康保険の掛金は1人分
妻は、退職前から私の健康保険の被扶養者でした。
退職後も、任意継続組合員となった私の被扶養者になっています。
共済組合の任意継続掛金は、被扶養者の人数に応じて増える仕組みではありません。
そのため、535,920円は私の任意継続掛金であり、妻の分が別に上乗せされることはありませんでした。
一方、国民健康保険は世帯の加入者数や前年の所得などによって保険料が計算されます。
夫婦で退職する場合や、退職者に被扶養者がいる場合は、任意継続と国民健康保険のどちらが安くなるのかを、実際の金額で比較することが大切です。
ただし、妻が健康保険の被扶養者になっていても、国民年金の保険料まで不要になるわけではありません。
健康保険と年金は別の制度です。
この違いは、退職後の支出を計算する際に注意が必要です。
4月2日に夫婦で国民年金へ切り替えた
私は2026年3月31日まで、共済組合を通じて厚生年金に加入していました。
退職後は再就職しなかったため、国民年金の第1号被保険者になる手続きが必要でした。
また、私の扶養に入っていた妻も、私の退職によって国民年金の第3号被保険者ではなくなりました。
そのため、夫婦2人で市役所へ行き、同時に国民年金への切り替え手続きを行いました。
手続きをしたのは、退職から2日後の2026年4月2日です。
国民年金は夫婦それぞれに保険料がかかる
健康保険では妻が私の被扶養者になっているため、任意継続掛金は1人分です。
しかし、国民年金には健康保険のような「被扶養者だから保険料がかからない」という仕組みはありません。
会社員や公務員に扶養されている配偶者は、条件を満たせば第3号被保険者となり、自分で国民年金保険料を支払う必要がありません。
ところが、扶養していた本人が退職して厚生年金から外れると、配偶者も第3号被保険者ではなくなります。
私たち夫婦はともに55歳で、再就職もしなかったため、2人とも国民年金の第1号被保険者になりました。
1年分を前納し、支払った国民年金保険料は夫婦2人で423,720円です。
退職する本人の国民年金だけを計算し、扶養されていた配偶者の分を忘れないように注意が必要です。
日本年金機構の「会社を退職したときの国民年金の手続き」も参考になります。

退職の証明には辞令を使用できた
市役所で国民年金へ切り替える際には、退職日や厚生年金の資格を失った日を確認できる書類が必要になります。
私が退職の証明書類として使用したのは、勤務先から受け取った退職辞令でした。
職場からは「辞令が退職の証明になる」と説明されており、実際に市役所の窓口で使用できました。
民間企業を退職した場合は、退職証明書、離職票、健康保険の資格喪失証明書などを使用することがあります。
公務員である私の場合は、退職辞令で手続きができたことになります。
ただし、どの自治体でも辞令だけで手続きできるとは限りません。
必要書類は勤務先、加入していた共済組合、手続きをする自治体などによって異なる可能性があります。
退職前に市役所や年金事務所へ問い合わせ、何を持参すればよいか確認しておくと安心です。
公務員だったため失業手当の申請はなかった
私は公務員として勤務していたため、雇用保険には加入していませんでした。
そのため、退職後にハローワークへ行き、雇用保険の失業手当を申請する手続きはありませんでした。
民間会社を退職した人の手続きについて調べると、離職票、雇用保険、失業手当などの情報が数多く出てきます。
しかし、私の退職では、これらの手続きは必要ありませんでした。
公務員には退職手当の制度があり、原則として民間企業の労働者と同じ雇用保険の対象にはなっていません。
ただし、公的機関で働いていても、雇用形態などによって雇用保険へ加入している場合があります。
自分が雇用保険に加入しているか分からない場合は、給与明細や勤務先の事務担当者に確認する必要があります。
退職金は4月30日に振り込まれた
手続き自体は予定どおりに進みましたが、私にも一つ勘違いがありました。
私は、退職後の4月15日にも給料が振り込まれると思っていました。
しかし、実際には4月15日の給料の入金はありませんでした。
退職金が振り込まれたのは、退職から約1か月後の4月30日です。
退職金の金額は気にしていても、実際の振込日までは確認していない人もいると思います。私も正確な振込日を把握していませんでした。
もし「退職した翌月にも給料が入る」と思い込んでいると、退職から退職金の入金までに、想定外の空白期間が生まれる可能性があります。
私の場合は、退職直後に使う現金をあらかじめ準備していたため、生活や支払いに困ることはありませんでした。
ただし、退職金の支給日は、勤務先や退職時期などによって異なります。
早期退職を予定している人は、次の点を事前に確認しておいたほうが安心です。
- 最後の給料が支給される日
- 退職金が振り込まれる予定日
- 退職から退職金の入金までに必要な生活費
- 税金や社会保険料の支払日
- 振込先として登録されている銀行口座
退職金は大きな金額ですが、退職したその日に受け取れるとは限りません。
毎月の生活費だけでなく、退職金が入るまでの支払いに使える現金も準備しておくことが大切です。
※給与や退職金の支給時期は勤務先によって異なります。4月15日に給与の入金がなく、4月30日に退職金が振り込まれたのは私の実例です。
税金の支払いにはPay-easyを利用した
退職後には、住民税、固定資産税、自動車税などの納付書が届きました。
私は、これらの税金をPay-easy(ペイジー)で支払いました。
利用したのは、口座を持っている銀行のインターネットバンキングです。
納付書に記載されている収納機関番号、納付番号、確認番号などをスマートフォンへ入力すると、支払先と金額が表示されます。
表示された内容を確認し、確定すれば支払いは完了です。
銀行やコンビニへ行く必要はありません。
私は自宅の炬燵でくつろぎながら、スマートフォンで支払いを済ませました。
大きな税金の納付書が何枚も届くと、それだけで面倒に感じます。しかし、Pay-easyに対応した納付書とインターネットバンキングが利用できれば、自宅ですぐに支払えます。
実際に使ってみると、非常に便利でした。
Pay-easyを利用するには、主に次の条件を確認する必要があります。
- 納付書がPay-easyに対応している
- 利用する銀行がPay-easyに対応している
- インターネットバンキングを利用できる
- 納付書に必要な番号が記載されている
利用できる税金や金融機関は、納付先や銀行によって異なります。
また、Pay-easyで支払った場合、原則として紙の領収書は発行されません。領収書が必要な場合は、支払い前に納付先や金融機関へ確認したほうがよいと思います。
Pay-easyの利用方法や対応金融機関は、公式サイトで確認できます。
手続きがスムーズだった理由
私が退職前後の手続きをスムーズに進められた最大の理由は、早い段階から準備していたことです。
退職の約3年前から上司へ予定を伝え、約2年前には事務担当者にも相談していました。
その結果、退職金、任意継続、年金などに関する資料を早い時期から確認できました。
自分でも制度を調べ、必要な金額を計算していたため、退職直前になって慌てることはありませんでした。
特に、次の金額は退職前に把握していました。
- 共済組合の任意継続掛金
- 夫婦2人分の国民年金保険料
- 前年の所得に対して課税される住民税
- 退職金の見込み額
- 退職後の生活に必要な現金
実際に支払った任意継続掛金と国民年金保険料は、合計959,640円でした。
- 任意継続掛金:535,920円
- 国民年金保険料:423,720円
- 合計:959,640円
約96万円の支払いですが、想定していた金額だったため、慌てることはありませんでした。
退職の手続きは、直前になってからでも間に合うものがあるかもしれません。
しかし、退職後に必要となる金額まで含めて準備するには、早い段階から情報を集めておいたほうが安心です。
任意継続掛金や国民年金を含め、FIRE後3か月に実際に使った268万円の内訳は、別の記事で詳しく紹介しています。
公務員が早期退職前に確認しておきたいこと
今回の経験をもとに、早期退職前に確認しておきたいことをまとめます。
職場関係
- 退職の意思をいつ、誰へ伝えるのか
- 退職に必要な書類と提出期限
- 最後の給料が支給される日
- 退職金の見込み額と振込予定日
- 退職辞令がいつ交付されるのか
- 退職後の手続きに使える証明書類
健康保険関係
- 任意継続と国民健康保険のどちらが安いか
- 任意継続の申請期限
- 掛金の金額と納付期限
- 被扶養者の扱い
- 資格が始まる日
- 再就職した場合の手続き
年金関係
- 国民年金へ切り替える必要があるか
- 扶養している配偶者も手続きが必要か
- 市役所へ持参する書類
- 国民年金保険料の金額
- 前納を利用するか
- 免除や猶予制度の対象になるか
税金・生活費関係
- 退職後に支払う住民税
- 固定資産税や自動車税
- 退職金が入るまでの生活費
- Pay-easyなど利用できる納付方法
- すぐに使える預金をいくら確保するか
勤務先や自治体によって、手続きの方法や必要書類は異なります。
インターネットで一般的な制度を調べるだけでなく、勤務先の事務担当者、加入している共済組合、市役所などへ確認することが大切です。
まとめ|早期退職の手続きは退職前から始まる
私は2026年3月末、55歳で33年間勤めた公務員を早期退職しました。
退職前後に行った主な手続きは、共済組合の任意継続と、夫婦2人の国民年金への切り替えです。
共済組合の任意継続は、退職前の2月に職場で申請しました。
1年分の任意継続掛金535,920円を2月末に前納し、4月1日から任意継続組合員になりました。
妻は私の被扶養者となっているため、健康保険の掛金は1人分です。
一方、国民年金は夫婦それぞれに保険料がかかります。
4月2日に夫婦で市役所へ行き、第1号被保険者への切り替え手続きを行いました。1年分の保険料は、夫婦2人で423,720円でした。
市役所では、退職辞令を退職の証明書類として使用できました。
また、私は雇用保険に加入していなかったため、失業手当を申請する手続きはありませんでした。
退職金が振り込まれたのは4月30日です。4月15日にも給料が振り込まれると思っていましたが、実際には入金がありませんでした。
住民税、固定資産税、自動車税などは、Pay-easyを利用して自宅からスマートフォンで支払いました。
これらの手続きをスムーズに進められたのは、退職の約2年前から制度と金額を調べ、職場の事務担当者にも相談していたからです。
早期退職では、退職届を出すことだけが準備ではありません。
健康保険、年金、税金、最後の給料、退職金の振込日まで確認し、退職後すぐに使える現金を用意しておくことが大切です。
私の経験が、これから公務員を早期退職する方の参考になれば幸いです。


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