55歳で公務員を早期退職すると、60歳になるまで国民年金を自分で納める必要があります。さらに、配偶者が扶養に入っていた場合は、配偶者の分も必要です。
私は33年間勤めた公務員を2026年3月末に退職し、再就職しませんでした。同い年の妻は、それまで国民年金の第3号被保険者でしたが、私の退職に伴って夫婦とも第1号被保険者へ切り替えました。
退職後、実際に支払った国民年金保険料は、夫婦2人分で423,720円です。退職する本人だけでなく、扶養されていた配偶者の負担も同時に始まる点は、早期退職前に必ず確認しておくべきです。
公務員を60歳前に退職すると国民年金への加入が必要
在職中の公務員は厚生年金に加入する第2号被保険者です。しかし、20歳以上60歳未満で退職し、再就職して厚生年金に加入しない場合は、国民年金の第1号被保険者へ切り替えます。
私は55歳で退職したため、原則として60歳になるまでの5年間、国民年金保険料を納めます。退職後すぐに別の勤務先で厚生年金へ加入する人とは扱いが異なります。
日本年金機構も、20歳以上60歳未満の人が退職して厚生年金に加入しなくなった場合、国民年金第1号被保険者への手続きが必要だと案内しています。
退職時に行った健康保険や年金などの手続き全体は、公務員の早期退職前後にした手続きでまとめています。
扶養されていた妻も第3号から第1号へ変わった
見落としやすいのが、扶養されている配偶者の国民年金です。
在職中、妻は私の扶養に入り、国民年金の第3号被保険者でした。第3号被保険者は自分で保険料を納めません。しかし、私が退職して第2号被保険者ではなくなると、妻も第3号の資格を失います。
そのため、60歳未満の妻も第1号被保険者への切り替えが必要になりました。日本年金機構の案内にも、退職した本人に扶養されていた配偶者は、第3号から第1号への手続きをして保険料を納める必要があると明記されています。
- 退職した私:第2号被保険者から第1号被保険者へ
- 扶養されていた妻:第3号被保険者から第1号被保険者へ
夫婦とも60歳未満だったため、1人分ではなく2人分の保険料が必要になったのです。
実際に払った国民年金は夫婦で423,720円
私たちは国民年金保険料を夫婦2人分まとめて支払い、実際の支払総額は423,720円でした。
| 対象 | 実際の支払総額 |
|---|---|
| 55歳で退職した本人と同い年の妻 | 423,720円 |
退職前は給与から厚生年金保険料が差し引かれ、妻の国民年金保険料を別に支払うこともありませんでした。退職すると、夫婦2人分を自分の預金から直接払うため、負担を強く実感します。
なお、私たちの実際の支払額423,720円と、日本年金機構が公表する令和8年度の標準的な1年前納額には差があります。令和8年度の1年前納は、納付書・クレジットカード払いが1人211,220円、口座振替が1人210,530円です。
加入月、手続き時期、納付方法などによって実際に届く納付書の扱いが異なる可能性があるため、支払額は納付書や領収記録で確認してください。この記事では、公式額を一般的な目安として示し、423,720円は私たちが実際に支払った金額として区別しています。
令和8年度の国民年金保険料と前納額
令和8年度の国民年金保険料は月額17,920円です。日本年金機構が公表している主な前納額は次のとおりです。
| 納付方法 | 1人分 | 夫婦2人分 |
|---|---|---|
| 毎月納付(12か月) | 215,040円 | 430,080円 |
| 納付書・クレジットカードの1年前納 | 211,220円 | 422,440円 |
| 口座振替の1年前納 | 210,530円 | 421,060円 |
前納すると毎月納付より安くなり、口座振替の1年前納が最も割引額が大きくなります。ただし、年度途中から加入した場合などは、この表と同じ金額になるとは限りません。最新情報は日本年金機構の国民年金保険料の前納で確認できます。
退職前に夫婦2人分を準備していた
40万円を超える支払いは小さくありません。それでも慌てなかったのは、公務員を辞める数年前から、退職後に必要になる税金と社会保険料を調べていたからです。
- 健康保険料
- 夫婦2人分の国民年金保険料
- 前年所得にかかる住民税
- 固定資産税や自動車税
- 毎月の生活費
退職直後の3か月に実際に出ていったお金は、55歳でFIRE後3か月の支出で公開しています。国民年金だけでなく、健康保険料や住民税も同じ時期に重なるため、合計額で準備することが重要です。
健康保険については公務員退職後の健康保険を比較した実例、住民税については公務員退職後の住民税はいくらだったかでも詳しく説明しています。
国民年金は免除を申請できる場合もある
退職後に収入が減り、保険料の支払いが難しい場合は、免除や納付猶予が認められる可能性があります。失業を理由とする特例免除もあります。
ただし、退職したら自動的に免除されるわけではありません。本人だけでなく、配偶者や世帯主の所得が審査に関係する制度もあります。免除を希望する場合は、年金事務所や市区町村の窓口で自分の条件を確認する必要があります。
まとめ
60歳前に公務員を退職し、再就職して厚生年金に加入しない場合は、国民年金の第1号被保険者へ切り替えます。扶養されていた60歳未満の配偶者も、第3号から第1号への変更が必要です。
私の場合、55歳で公務員を退職した後、同い年の妻と2人分で423,720円を支払いました。これは私たちの実支払額であり、令和8年度の公式な標準前納額とは区別して確認する必要があります。
早期退職を考えているなら、本人分だけで計算せず、配偶者の国民年金、健康保険、住民税まで含めた現金を準備しておくことをおすすめします。