
成田空港第1ターミナルに飾られていた、教会の背後にガイスラー山脈がそびえる写真。その景色を実際に見たくて、北イタリアの世界自然遺産ドロミティを訪れました。
私たちはサンタ・クリスティーナからゴンドラで山へ入り、ガイスラー山脈の肩口を越えて、反対側のサンタ・マッダレーナ村までトレッキングしました。有名なビューポイントへたどり着くまで、歩いた時間は5時間以上です。
この記事では、実際に歩いたルート、コル・レイザーのゴンドラ、サンタ・マッダレーナのビューポイント、帰りの交通手段、宿泊したホテルを、たくさんの写真とともに紹介します。
※旅行当時の体験をもとにしています。交通機関や料金など変更されやすい情報は、2026年7月時点の内容を追記します
ガイスラー山脈トレッキングの基本情報
・場所:イタリア北部・世界自然遺産ドロミティ
・出発地:サンタ・クリスティーナ
・目的地:サンタ・マッダレーナ村
・利用したゴンドラ:コル・レイザー
・歩いた時間:5時間以上
・主なルート:サンタ・クリスティーナ → コル・レイザー → ガイスラー山脈の肩口 → サンタ・マッダレーナ
・帰路:バス・鉄道・バスを乗り継いでサンタ・クリスティーナへ
・1日の行動時間:8時30分ごろ~18時ごろ
ガイスラー山脈トレッキング|サンタ・クリスティーナから出発

これはガイスラー山脈を横(西側)から撮影した写真です。冒頭のマッダレーナ村からの写真はこの写真の左側(北側)からの面を撮影したものになります。
ガイスラー山脈は切り立った岩が作り出す地形です。普段イメージする山とは形状が異なり、何枚かの岩の板を立てて並べたような形をしています。それは見る角度によって様々な姿となり、見るものを圧倒します。
この景色の中を歩くために、今回はこの写真でいうとガイスラー山脈の右側(南側)のふもとにあるサンタ・クリスティーナ・ヴァルガルデーナという街にホテルをとりました。
コル・レイザーのゴンドラでガイスラー山脈へ

サンタ・クリスティーナの市街地です。この写真の中央付近にコル・レイザーというゴンドラのステーションがあります。
2026年、コル・レイザーのゴンドラは5月22日から11月1日までの運行が案内されています。天候や点検により変更される可能性があるため、利用前に公式サイトで最新の運行状況を確認してください。
滞在中に複数のゴンドラやリフトを利用する場合は、「Gardena Card」も選択肢になります。2026年の料金は、3日券が124ユーロ、6日券が160ユーロで、コル・レイザーも対象です。

サンタ・クリスティーナ市街地の標高は約1,400mです。街の近くにある駅からコル・レイザーのゴンドラに乗ると、約15分で標高2,106mの山頂駅へ上がれます。私たちはここからガイスラー山脈を越えるトレッキングを始めました。

ゴンドラに乗って振り返ると見える景色がこれ。目の前にそびえる巨大な岩の塊のような山がサッソルンゴ、右奥がカテナッチオ山塊です。サンタ・クリスティーナの市街地が中央付近に小さく見えています。ドロミティはどこを見ても圧巻の景色です。サッソルンゴのトレッキングについては別の記事で紹介しています。

ゴンドラを降りると目の前にガイスラー山脈がそびえます。これは南側の斜面。見る角度によって全く違った姿を見せてくれます。
ここからトレッキングのスタートです。中央にそびえる山がサスリガイス3,027m。山頂まではクライミングの技術や装備がないといけません。私たちはお気軽トレッキングなので400mほど登ってガイスラーの肩口でガイスラーをこえて、向こう側のマッダレーナ村に降りる予定です。

整備のよく行き届いた道を稜線に向かってのんびり進みます。

ところどころにこんなオシャレなカフェロッジがあるのがヨーロッパアルプスのたまらないところですよね。ゆったりとカプチーノなどいただきます。もちろんビールもワインもお料理もいただけます。
このお店の名前がオドレ(背骨)なんですがガイスラー山脈の別名がオドレなんです。確かにゴツゴツ感が背骨のようにも見えますね。

目の前にガイスラー、振り返ればこの景色です。天候にも恵まれてまさに絵葉書の中の世界です。

歩き始めて1時間ほどで、いよいよガイスラーの肩口付近までやってきました。この景色の中を歩きたかったんです。いざ目の前にするとすごい険しい山です。斜面は一面のお花畑。

山の険しさとは対照的に斜面に広がるお花畑の可憐な美しさ。
ガイスラー山脈を越えてサンタ・マッダレーナへ

このあたりで1時間ほど景色を楽しんだのでいよいよガイスラーをこえます。ピンクの女の子が降りているキレットから下っていきます。

キレットをこえるとこんな感じ。向こう側にマッダレーナ村の家々が見えています。ここからマッダレーナ村までは約5㎞の道のりです。

けっこう急な斜面を下りますが、小さな女の子でも降りていました。

北側から見たガイスラーもすごい、そして美しい。

途中にあるカフェロッジから臨むガイスラー。たくさんのトレッカーでにぎわっていました。

マッダレーナ村が近づくと樹林帯に入ります。ガイスラーをバックに素敵な小道です。

途中ロッジカフェで休んだりしながらやっとマッダレーナ村まで来ました。キレットから3時間くらいかかりました。マッダレーナ村の入り口付近にある有名な玉ねぎ頭の教会。

玉ねぎ教会とガイスラーも画になります。正しくは聖ヨハネ教会(Church of St. John in Ranui)という教会だそうです。
サンタ・マッダレーナの絶景ビューポイント
あの成田空港第一ターミナルの風景を見るためのビューポイントはどこなのか。マッダレーナ村に入ってから30分くらいさまよってしまいました。5時間のトレッキングの後だったのでけっこうきつかったです。

わかりやすく地図で示しましたが、ビューポイントは本当にただの田舎道です。何の目印もありません。でもとっても素敵な場所です。

マッダレーナの市街地を抜けていきます。普通の住宅地ですがどの建物もこの景色にとてもよくマッチしています。

住宅地を抜けると牧草地が広がります。この道も一面に花が咲き乱れて歩いているだけでトキメキます。でも、何もないので本当にこの道であっているのか少し不安になります。

やっと見つけました。この景色です。5時間以上かけてガイスラーの向こう側から歩いてガイスラーをこえ、ここまでたどり着けました。私たちが通ったキレットもよく見えています。

ついに私も絵葉書の中に入ることができました。ただの田舎道なんですが、ベンチが一つだけポツンとおいてあるんです。

マッダレーナ村はどこを見てもこんな素敵な風景が広がっていて、手入れが行き届いておりごみ一つ落ちていません。歩いている人もほとんどいない静かな村です。
もちろんここにホテルをとればこの景色を簡単に見ることができます。一方、今回私が選んだルートだと、たどり着いた感が大きくて感動もひとしおです。
サンタ・マッダレーナからサンタ・クリスティーナへの帰り方
マッダレーナからサンタ・クリスティーナへは交通機関を使って戻りました。バスを乗り継ぐこともできますし、途中に鉄道をはさむこともできます。いずれにしろガイスラー山脈の西側を大きく回って戻ることになります。

サンタ・マッダレーナからは、バスで鉄道駅へ移動し、鉄道とバスを乗り継いでサンタ・クリスティーナへ戻りました。乗り継ぎが順調なら約1時間で戻れる経路でしたが、この日はバスの遅れと待ち時間が重なり、2時間以上かかりました。
山間部の公共交通は、季節や曜日によって時刻表が変わります。乗り継ぎには余裕を持ち、出発前に最新の運行情報を確認するのがおすすめです。
現在のバス・鉄道の時刻は、南チロル交通の公式サイト「Südtirolmobil」で検索できます。

サンタ・クリスティーナ・ヴァルガルデーナに最も近い駅であるポンテ・ガルデーナ駅。ここからバスでサンタ・クリスティーナ・ヴァルガルデーナに戻る。

サンタ・クリスティーナ・ヴァルガルデーナに戻ってレストランで食事です。ロングトレイルの後のビールは格別ですね。旅先でその土地の料理をゆっくり味わう時間も、この日の楽しみの一つでした。
朝の8:30にホテルを出て戻ったのが18:00くらいでした。この食事はレストランのテラス席で19:30くらいですがヨーロッパの夏は昼が長く日没が20:30くらいです。ゆっくり遊べていいですね。
ガイスラー山脈を歩く服装と注意点
コル・レイザー周辺は標高2,000mを超え、夏でも天候や気温が急に変わることがあります。私たちのようにサンタ・マッダレーナまで歩く場合は長時間の行程になるため、観光地の散策ではなくトレッキングとして準備する必要があります。
- 滑りにくいトレッキングシューズ
- 防水性のあるレインウェア
- 薄手の防寒着
- 飲料水と行動食
- 日焼け止め・帽子
- オフラインでも確認できる地図
- 余裕を持った行動時間
ゴンドラの運行状況と天気予報を出発前に確認し、天候が悪化した場合は無理をせず引き返してください。
山を歩けないほど天候が悪い日は、トレッキングを休んで街へ出かける方法もあります。私たちは翌日を休養日にして、サンタ・クリスティーナから公共交通でボルツァーノへ日帰りしました。実際の移動時刻と過ごし方は、「ドロミティの雨の日はボルツァーノへ|サンタ・クリスティーナから日帰り街歩き」で紹介しています。
サンタ・クリスティーナで宿泊したホテル|Garni Le Chalet

今回サンタ・クリスティーナ・ヴァルガルデーナで利用したホテルガルニ・レ・シャレーです。年配の優しいご夫婦で経営されているペンションという感じです。
目の前にバス停があってレストランやカフェも近くにたくさんありロケーションがとてもよかったです。
私たちが旅行した当時は、2人分の朝食付きで1泊約8,600円という料金で、6泊しました。これは旅行当時の実績であり、現在の料金ではありません。宿泊時期や予約条件によって大きく変わるため、予約前に最新の料金を確認してください。
ガイスラー山脈トレッキングまとめ
サンタ・クリスティーナからコル・レイザーのゴンドラで山へ入り、ガイスラー山脈の肩口を越えてサンタ・マッダレーナまで歩くルートは、ドロミティの雄大な山並みと美しい村の両方を楽しめるコースでした。
私たちは途中で景色を楽しみながら5時間以上歩き、成田空港で見た写真の場所に実際に立つことができました。帰路の乗り継ぎを含めると一日がかりになるため、早めに出発し、天候と交通機関を確認して歩くことをおすすめします。
単なる移動ではなく、山を越えた先に憧れの景色が現れる――その過程まで含めて、忘れられないトレッキングになりました。
ビューポイントの詳しい位置、現在の徒歩アクセス、オリジナル概略図は、サンタ・マッダレーナ村の絶景ビューポイントはどこ?で紹介しています。
同じサンタ・クリスティーナを拠点に歩いた、サッソルンゴのトレッキング記録もあわせてご覧ください。

この旅の他の行き先は、まとめ記事「ドロミティ&ミュンヘン周遊旅行記まとめ」でも紹介しています。