もしも投資で失敗したらどうなるんだろう?
私が、はじめての株式投資で23万円の損失を出した体験について具体的に記します。
投資の初心者は失敗がつきものです。
この失敗を参考にしていただいて、同じような失敗をする方が減ってくれれば幸いです。
はじめに経過をざっくりまとめると
- 2009年はじめに能美防災(6744)の株をおよそ98万円で購入。
- 4年間保有。
- 2013年の3月に75万円で売却。
- 23万円ほどの損失 。
となります。
この投資の具体的な経過は次の通りです。
投資を始めた時の資産額
2009年当時の私は、400万円ほど銀行預金がありました。
『金持ち父さん 貧乏父さん』 のような啓発系の本を読んで、銀行にこれ以上の額をおいておいても、もったいないと思い投資を始めました。
投資経験が全くなく、投資の勉強もネットでいくつかのサイトを見た程度で、投資を始めてしまった素人そのものでした。
このチャートは能美防災(6744)の30年間の株価です。
2008年にリーマンショックが起きて、世界中ほとんどの株価が下がっていました。
当時の私がここでこの銘柄を購入した根拠を挙げます。
- 投資開始前の株についての独学で、押し目やショックでの下げは買いと考えていました。もともとこの株は200万円まであがったことがあり、そこから下げてきていました。上がり始めたのでチャンスだと考えました。
- 消防法の改正のうわさがありました。すべての施設でのスプリンクラー等の消防設備の設置義務です。需要が拡大するはずだと考えていました。
- 実際に自宅の近くにある能美防災の支店が工事の予約で大変忙しくなっている情報を支店の隣の会社に勤める知人から得ていました。
しかし、購入後4年間株価は一度も購入価格を上回ることはありませんでした。
購入価格から下落し続け半額以下に
しかも、購入後2年たった2011年ごろには45万円位まで下がりました。
購入時の半額以下です。
損失は50万円以上です。
当時の私は何もできず、ただ株価を見て悔しい思いをするしかありませんでした。
2年後にやっと上がり始めた
しかし、2013年になって自民党に政権が戻り第2次安倍政権が始まると日本全体的に株価が回復し始めました。
損失が5万減り、10万減りとなるにつれてうれしい気持ちでいっぱいでした。
30万円以上負けていてもです。
3年間のマイナス続きというのは正常な判断ができる精神を保てませんでした。
また落ちてしまうのではないかという不安もいっぱいでした。
毎日の目の前の株価の上下に一喜一憂して、きちんとした大局的なビジョンを失っていました。
喜びと不安で毎日精神的に不安定でついに75万円になった時に、また落ちてしまう不安に負けて売ってしまいました。
マイナス50万がマイナス20万まで減っただけで十分と思ってしまいました。
上がっていっているのに不安でしかたがなかったのです。
本当の失敗はここから
しかし、このチャートを見ればわかるようにこの投資の失敗は購入ではなくて売却にあったのです。
購入時の予想通り能美防災は、しっかりと力のある企業だったのです。
売却後も株価は上がり続け、100万円をはるかに超えて2020年現在は250万円です。
ずっと持っていれば150万円以上の利益。
10年で倍以上になる株を私は見つけることができていたのです。
なぜ購入した時の見通しを貫くことができなかったのでしょう。
知識と経験の違い
ここでよく言われる投資は自分のメンタルとの戦いだということの意味を実感しました。
4年にわたりかかえた数十万円の損失によって、メンタルで自分に負けていました。
自分を信じることができなくなっていました。
投資には必ずリスクが存在します。
そのリスクを十分に理解できていなかったのが、初心者の頃の私でした。
ですが、これは経験しなければわからない感覚だったと思います。
こんなことはどこの投資の本でも、当たり前に出ていることです。
しっかりと勉強をしていたわけではありませんが、もし十分な勉強をしていたとしても経験して初めて理解できることもあることでしょう。
このマイナス23万円は無駄だとは思っていません。
これだけリスクがあるのだということがわかりました。
資産が半分以下になるということを知るのではなく体験できました。
その時に自分がどんな心理状態になり、どんな行動をとるのかもよくわかりました。
経験を通した現在の自分の投資
現在では個別株はほとんどやりません。
投資額全体の5パーセント以下です。
リスクを抑えたインデックス投資が現在のメインです。
投資対象も国内はほとんどなく、全世界投資中心です。
売買回数を減らし長期・積立でホールドしっぱなしなので含み益ですが、はじめての投資で失った23万円の回収は終了して順調に資産は増えています。
良い勉強代だったといえるようになりました。
この先も必ず暴落はあります。
自分のメンタルを分析して、目先の動きに一喜一憂しない投資行動がとれるように、準備をしているところです。
具体的な初心者向けの投資法については、別の記事にまとめてあるのでよければ参考にしてみてください。
この失敗談がこれから投資を始めようという方の参考に少しでもなれば幸いです。
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