投資を始めてみたいけど何からやればいいのかしら?
これから投資を始めようという方に向けて、どのような投資をすればよいのか解説します。
結論から言うと初心者は全世界への投資から始めることがおすすめです。
初心者は短期でかせごうとするとほぼ失敗します。
数十年後の老後資金を形成するというぐらい長期で計画するべきです。
全財産を投資するのも絶対にやってはいけません。
半年分ぐらいの生活費はきちんと銀行預金で確保できてから、それをこえた余裕資金を投資に回すべきです。
これらは投資初心者の鉄則です。むやみに投資を行うと生活が破綻する危険もあるので忘れないでください。
私は一般投資家として本業をしながらの投資歴が14年をこえました。ある程度の損失も経験しました。私の経験がこれから投資をしようという方の役に立てればと思います。
では、具体的に解説していきます。
全世界への分散投資
投資の種類
投資にはいろいろな種類がありますが、一般の投資初心者の方が思いあたる投資といえば「株式投資」が多いのではないでしょうか。
不動産・仮想通貨・FXなどのよく耳にする投資に比べれば、株式投資のリスクは低くて初心者向きの投資といえます。
しかし株式投資にも様々な種類があり、中には先物取引や信用取引といったリスクの高いものもありますので初心者がいきなり手を出すべきではありません。
トヨタやソフトバンクなどのどこか一つの会社の株を買うというのが一般の株式投資のイメージでしょうが、これも簡単ではないことを次で解説します。
1つの会社への投資のむずかしさ
これはある東証一部上場企業の株価の過去30年間の推移です。
30年間、常に上昇と下降を繰り返しています。
この動きの中で、安いところで買って高いところで売るのは一般人には無理です。
2020年以降も上がるか下がるかだれにもわかりません。
どの会社も右肩下がりになる可能性を否定できません。それどころか倒産して株が0円になる可能性もあります。
もちろん右肩上がりの将来有望な企業もありますが、投資の初心者が確信をもってそのような会社を見つけることは困難です。
いきなりどこかの会社の株を買うことは初心者がやるべきではありません。
私は投資を始めたときにこれをやって損失を出しました。くわしくはこちらの記事をごらんください。
【失敗したくない初心者向け】はじめての株式投資で23万円損失を出した体験談(投資の失敗例)
投資の対象を広げるとリスクは減る
「たまごはひとつのかごに盛るな」これは投資の格言の一つです。
投資先を分散することでリスクが減ります。分散投資といいます。
ひとつの会社(個別株)では倒産などのリスクがありますが、すべての会社が倒産することはありえません。
だからといってたくさんの会社の株を買うということではありません。
日本の主要企業の株価の動きを合計させた株価指数(インデックス)というものがあります。
日経平均やトピックスなどが代表的な日本の株価指数です。聞いたことはありますよね。
この株価指数に投資すれば、すべての主要企業の株をまとめて買ったことになり倒産のリスクは回避することができます。インデックス投資といいます。
投資の対象を世界中に広げる
インデックスに投資することで倒産のリスクは回避できても下落のリスクは残ります。
事実、日経平均やトピックスはここ30年間でマイナスです。
これは過去30年間の日経平均株価の推移です。
会社(個別株)と同様に、この先上がるか下がるかはだれにもわかりません。
そこでさらに分散するために投資の対象を日本以外の国にも広げます。
しかし、アメリカをはじめとしたほかの国でも上昇と下降を繰り返している点は同じです。
では、1つの会社や1つの国でなく世界中全部に投資するとどうなるでしょうか。
世界中の国、世界中の会社に投資する全世界株式投資
これは1980年の全世界の経済規模を100としたときの39年間の全世界の経済成長率です。
世界全体の経済は2019年までの39年間で毎年かならず成長しています。
その成長率は平均で年間6.1%。39年間で下降した年が1回もありません。39年間毎年必ず上昇しています。
リーマンショックのあった2008年でさえ0.3%の成長があります。
全世界を合わせた世界経済だけは右肩上がりでずっと成長を続けているのです。
この世界経済の成長に投資をすることが、情報や知識が十分でない投資初心者でもできるリスクの少ない投資といえます。全世界株式投資といいます。
世界経済の今後を考える
世界全体の経済だってこの先のことはわからないんじゃないのかしら。
世界の人口は増え続ける
もちろん世界経済においても、この先のことはだれにもわかりません。
しかし「100%ではないが可能性が極めて高い事項」というのは存在します。
その一つが人口増加です。
これは国連の人口予測です。
もちろんこの予測も100%ではありません。しかし、人口増加の可能性は極めて高いと考えられます。
人口が増えれば経済規模がふくらむのは当然です。
文明が後退することはあり得ない
我々はスマートフォンからダイヤル式の黒電話に戻ることがあり得るでしょうか。明治時代ごろの冷蔵庫を使わない生活に戻ることがあり得るでしょうか。人工的な建物に住むことをやめて原始の生活のように洞窟に住む生活に戻ることが起こりうるでしょうか。
現在までに手に入れた文明のレベルを後退させることはあり得ない。文明は必ず進歩する。これも極めて可能性の高い未来だと言えます。
文明が進歩すれば経済は必ず成長します。
戦争の危険性は?
もしかすると地域紛争のような地政学的リスクを懸念する方もいるかもしれません。
しかし、過去30年間も今現在も世界のどこかで戦争は行われています。
その中でも世界経済は成長を続けてきました。
戦争は世界全体の成長を止めません。
もし、映画のような核戦争で人類滅亡の危機まで心配するならお金じたいが意味のないものになってしまいますからそこまで心配しても仕方ないですね。
ネット証券の投資信託で小額から投資できる
投資の初心者が全世界に投資するのに最適な手段は投資信託という投資商品です。
投資信託商品を一つ購入するだけで、全世界の株をまとめて買うことができます。
しかも、最安は100円からという小額投資が可能です。
100円で全世界に投資ができるのです。その他の費用は一切かかりません。まさに投資初心者向けといえます。
私が投資を始めた2010年以前には、このような便利な商品はほとんどありませんでした。
2020年の今現在は商品が充実し、サービスもとても便利になっています。
しかし、投資信託商品は5000種類以上あり、手数料だけ取られてしまうような悪質なものも少なくありません。
銀行や店舗を構える証券会社は、手数料かせぎのための投資信託商品をすすめることがあるので、購入してはいけません。
証券会社はSBI証券や楽天証券などのネット証券を利用すべきです。ネット証券は店舗を構えない分だけ経費を削減できるので、手数料が安くおさえられます。
どのような商品を購入すべきかは、ネットの投資情報などを見ればいくらでも出ています。
たとえばマネックス証券のサイトにある2019年のファンドランキングをご覧ください。ファンドとは投資信託のことです。
2019年のランキングの上位に入っている商品なら大体おすすめできます。
またこのブログでも別の記事でおすすめ投資商品やおすすめ証券会社を紹介しているので参考にしてみてください。
【失敗したくない初心者向け】証券会社と投資信託●資産2,000万円までの具体例あり●
まとめ
全世界に投資することが、初心者におすすめできる投資といえます。
短期で大きくかせぐことはできませんが、長い時間をかけて着実に資産を形成させていきます。
この投資法は基本的に売ることはしません。
少額ずつ生活に無理のない範囲で老後まで積立てて老後資産を築く目的の投資です。長期積立投資といいます。
銀行の0.01%の500倍の5%程度の利回りが目標になります。
国が推奨しているニーサやイデコも同じ投資法ですね。
専業ではない一般投資家が仕事や家庭を持ちながら、限られた時間と情報の中で取り組めるモアベターな資産形成といえます。
もし数十万円、数百万円という余裕資金があったとしても全部一度に投資してはいけません。
毎日や毎週や毎月に数百円とか数千円といったように自動積み立てが設定できます。ドルコスト平均法といいます。これで時間の分散も行います。
一度設定すれば後は何もする必要がないので、とても楽です。
このようにして少しずつ投資というものを体験していきながら、資金や時間にまだ余裕があれば、ほかの投資にも挑戦していくのが投資への無理のない入門の仕方だといえます。
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