投資を始めるのに証券会社をどうしよう?
何を買えばいいのかもたくさんあって選べないな。
これから投資を始めようという投資の初心者の方向けに、証券会社をどこにしてどんな商品をどのように買うかざっくりと解説します。
後半では、最終的にいくら投資するといくらになるのかのシミュレーションもしています。老後2,000万円問題もクリアすることは難しくないことがわかると思います。
結論を言うと、
証券会社はSBI証券か楽天証券。
買うべき商品は全世界へ投資する投資信託の手数料が安いもの。
一度に購入せず、毎日100円~1000円程度の間で自分に無理のない額を積み立て。
ということになります。なぜこの選択になるかはこちらの記事を参考にしてください。
【失敗したくない初心者向け】はじめに何に投資すればよいか
初心者は短期でかせごうとするとほぼ失敗します。
数十年後の老後資金を形成するというぐらい長期で計画するべきです。
全財産を投資するのも絶対にやってはいけません。
半年分ぐらいの生活費はきちんと銀行預金で確保できてから、それをこえた余裕資金を投資に回すべきです。
これらは投資初心者の鉄則です。むやみに投資を行うと生活が破綻する危険もあるので忘れないでください。
私は一般投資家として投資歴が14年をこえました。ある程度の損失も経験しました。私の経験がこれから投資をしようという方の役に立てればと思います。
証券会社で証券口座を開設する
現在では投資におけるほとんどの工程を、スマートフォンのみで完結させることができます。
証券会社選びはネットサービスにたけたネット証券一択になります。
なかでも楽天証券とSBI証券がユーザーから高い評価を得ています。
証券会社と銀行の連携
証券口座はお金をやり取りする関係で、銀行口座と連携させると大変便利です。
どちらの証券会社も楽天銀行、住信SBIネット銀行を用意しているので連携がスムーズです。
連携させることで金利が5倍~10倍と大きく優遇されるサービスを備えており大変お得です。
楽天証券
普段の生活で楽天カードを使っているのであれば当然ながら楽天証券を選ぶべきです。
楽天証券の大きなメリットは投資信託商品を買っても楽天ポイントがつくことです。
ポイントで投資信託商品を買うこともできます。
ポイントだけで1~3%のリターン(会員ステージによって異なる)を得られる計算になります。
SBI証券
SBI証券と住信SBIネット銀行は資金の移動が極めてスムーズで私もよく使っています。
銀行と証券会社間の資金移動はネットで操作してほぼ即時反映です。
これが24時間365日可能で、しかも手数料無料です。
住信SBIネット銀行の出金はセブンイレブンやローソンのATMで月2~15回無料(ランクによって異なる)なのもとても快適です。
ちなみに他行振り込みも月1~15回無料です。
口座開設の手順
口座開設自体はスマホを使ってネットで完結することができます。
しかし、書類の到着を待ったり混んでいたりで1週間~10日ほどかかります。
その他の部分でもいくつか面倒なところもあります。
まず開設前にマイナンバーカードを取得しておくことです。
カードを取得しなくても口座開設は可能ですが通知カードか個人番号カードは必要になります。
運転免許証、パスポート、保険証等いずれかの本人確認書類も用意する必要があります。
銀行口座も前もって開設したほうがよいです。
現在もっている銀行口座を利用してもよいのですが、先に述べたように楽天銀行か住信SBIネット銀行で開設しておくほうが圧倒的にメリットがあります。
こちらもネットで完結しますが銀行カードが届くまでに1週間ほどかかります。
開設にかかる費用は無料
どちらの証券会社でもいいのですが、口座開設自体は無料なので両方開設してみて自分が使いやすいほうを使ってもよいでしょう。
私も口座だけは4つほど開設していますし、ほかの投資家の方も複数の証券口座をうまく使い分けている人が多いです。
楽天証券やSBI証券のサイトから口座開設のリンクをクリックしてみましょう。
なんやかんやで実際に取引ができるようになるまでに、1か月程度はかかると思っていてください。
実際に購入する投資信託商品
投資初心者の方向けの、リスクを低く抑えた投資のための条件をあげると以下のようになります。
- 全世界に投資する。
- 分散投資する。
- 小額から投資できる。
- 毎日や毎月の積立設定ができる。
- 一度設定するば、あとは自動で何もしなくてよい。
- 手数料が安い。
なぜこの条件になるかはこちらの記事にくわしくまとめてあります。
【失敗したくない初心者向け】はじめに何に投資すればよいか
これらの条件を満たす商品をさがすと、やはり多くの人に人気な商品になります。
たとえばマネックス証券のサイトにある2019年のファンドランキング。ファンドとは投資信託のことです。
2019年のランキングの上位に入っている商品なら大体おすすめできます。
実際に私が購入している商品を4つ紹介します。
全世界の株式に投資する
全世界の株式に投資する目的で、この2商品を毎日積み立て設定しています。
全世界に投資するけど日本だけを投資対象から除外したい方もいます。
理由は過去30年間のパフォーマンスの悪さやこれから先の未来で手にする給与、預金が日本円であることなどです。
そんな理由から私はこの商品も毎日積み立てしています。
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
全世界の株式、債権、リート(不動産投資信託)に投資する
投資先を株式以外の不動産や債券にまで分散させて、リスクを低下させるためにこちらの商品も毎日積み立てしています。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
8資産とは先進国株式・新興国株式・日本株式・先進国債権・新興国債権・日本債権・先進国リート(不動産)・日本リート(不動産)に分散投資するということです。
株式のみに投資するよりリスクは減りますが、リターンも低くなります。
年代別2000万円のつくり方
年金支給開始年齢の65歳まで、毎月もしくは毎日いくらずつ積み立てれば、2000万円の資産を形成できるのかを試算します。
すべての年代でモデルケースを年代中盤に置きます。
年利率は4%に設定します(実際はこれ以上の上昇をねらっています)。年利率4%の根拠はこちらの記事にくわしくまとめてあります。
【失敗したくない初心者向け】はじめに何に投資すればよいか
時間をかけて投資をすれば、2000万円を作るのは十分可能なことがわかります。なお、わかりやすさを優先して端数は切ってあります。
20代
モデルケースを25歳とします。年金支給開始年齢の65才までに40年あることになります。
年利率4% 積立年数40年
毎月積立額18,000円(1日600円)
投資合計額864万円 値上がり益1,232万円 合計2,096万円
30代
モデルケースを35歳とします。年金支給開始年齢の65歳までに30年あることになります。
年利率4% 積立年数30年
毎月積立額30,000円(1日1,000円)
投資合計額1,080万円 値上がり益982万円 合計2,062万円
40代
モデルケースを45歳とします。年金支給開始年齢の65歳までに20年あることになります。
年利率4% 積立年数20年
毎月積立額55,000円(1日1,833円)
投資合計額1,320万円 値上がり益687万円 合計2,007万円
早く始めるほど有利
20代から投資を始めれば1日600円で2000万円を作れることがわかります。
もうひとつの注目すべき点は値上がり益です。
投資期間が20年だと53%の利益率ですが、投資期間が40年間だと143%の利益率です。
投資した額を約2.5倍にすることができます。これが複利と時間の力です。
今回の試算で活用させていただいたサイトはこちら積立計算です。
とても細かく試算設定ができるので大変便利です。御自身の現状に合わせた積立期間、積立額、年利率を設定して試算してみてください。
まとめ
以上、投資初心者向けに証券会社と投資信託について紹介しました。
短期で大きくかせぐことはできませんが、長い時間をかけて着実に資産を形成させていきます。
この投資法は基本的に売ることはしません。
少額ずつ生活に無理のない範囲で老後まで積立てて老後資産を築く目的の投資です。長期積立投資といいます。
国が推奨しているニーサやイデコも同じ投資法ですね。
専業ではない一般投資家が仕事や家庭を持ちながら、限られた時間と情報の中で取り組めるモアベターな資産形成といえます。
もし数十万円、数百万円という余裕資金があったとしても全部一度に投資してはいけません。
毎日や毎週や毎月に数百円とか数千円といったように自動積み立てが設定できます。ドルコスト平均法といいます。これで時間の分散も行います。
一度設定すれば後は何もする必要がないので、とても楽です。
このようにして少しずつ投資というものを体験していきながら、資金や時間にまだ余裕があれば、ほかの投資にも挑戦していくのが投資への無理のない入門の仕方だといえます。
コメント