初心者なんだけど渓流で魚が釣りたいなあ。どうすれば釣れるんだろう?
コツとかあれば知りたいな。
大自然の中でヤマメ・アマゴやイワナを釣ってみたい方のために、渓流の魚を釣るためのコツを5つほど解説します。
渓流釣りをあまりやったことのない初心者の方でも、いくつかを意識することで渓流魚と出会える確率がグンと上がるはずです。
渓流釣りのコツはなんといっても場所えらび
渓流釣りに限らず、どんな釣りでも釣りは場所選びが1番重要です。
場所選びができていれば、小学生でも簡単に魚を釣ることができます。
では渓流釣りではどんな場所で釣るべきなのでしょうか。
渓流釣りでは人が少なければ少ないほどよい
渓流釣りでは、毎日だれかが釣りをしているような川だと、初心者が釣るのはむずかしいです。
できれば1週間以上だれも釣りをしていない川がいいですね。
山の奥だとしても林道が付いている川は、だれでも簡単に車で来てすぐ釣りができるので魚の数は少なく、魚の警戒心が高いのでなかなか釣れない場所ということになります。
車でこれ以上いけないという場所(車止め)の近くも釣り人が多い場所です。
車止めから1時間以上歩いて川を上ってから釣り始めると、人が来ている確率はかなり減ります。
人がワイワイしているキャンプ場の横を流れる川などで、初心者が釣るのはむずかしいですね。
初心者ほど小さな川(沢)で釣るとよい
川はばが広いと魚がいる場所が特定しにくいので、初心者の方には釣りづらくなります。
初心者の方ほどせまい川を選んだほうが、釣れる確率は高くなります。
具体的には川幅2~3メートル以下がおすすめです。
これくらいの川がおすすめですね。
イワナだと幅1メートル以下の川でもよく釣れますよ。
1つのポイントでねばらない
1か所で長い時間ねばって釣れることもありますが、効率は良くありません。
食い気のある魚はポイントにエサを入れれば、10秒も待たずに食ってきます。
食い気のある魚との出会いの確率を増やすためには次々とポイントを変えて、できるだけたくさんのポイントを探るようにしましょう。
「渓流は足で釣る」が渓流釣りの基本です。
渓流釣りではエサ釣りがコツをつかみやすい
ルアーフィッシングやフライフィッシングは、スタイリッシュでカッコいいですよね。ルアーやフライに魚がかかる楽しさは格段のものがあります。
しかし、ニセ物のエサで魚をだます釣りなのでそれなりの技術が必要です。
初心者が実際に魚を釣り上げてみたいというなら、エサ釣りのほうが確率は高いです。
エサは魚が実際に食べているもので釣る
釣り具屋さんではイクラやブドウ虫といったものが、ヤマメ・アマゴやイワナのエサとして売られています。
もちろんこれらも釣れますが、魚が普段食べているものをエサにするのが一番です。
渓流釣りのエサの鉄板は川虫
川の中には水生昆虫がたくさん住んでいます。一般的に川虫と呼びます。
ヤマメ・アマゴやイワナは普段これを食べています。
川の中の石の裏側にいるのでこれを捕まえてエサにするのが最も釣果が上がります。
このイワナも川虫で釣れていますね。
オニチョロと呼ばれるカワゲラの幼虫です。
雨が降った日の釣りはミミズをエサにする
雨が降ると土砂が川に流れ込みます。土砂に交じってミミズも流れ込みます。魚はそれを知っているので水が濁ると流れてくるミミズを狙っています。
雨が降った後、川の水が濁っている間はミミズをエサにしたほうが川虫よりも釣れます。
渓流釣りのコツは魚に警戒されないこと
ヤマメ・アマゴやイワナといった渓流の魚は警戒心がとても強いです。
魚に人間の存在がばれると釣るのはとてもむずかしくなります。
下流から釣りあがる
魚は普段は上流に頭を向けて泳いでいます。流れてくるエサを見ているんですね。
上流から魚を狙うと、魚から人間が丸見えで警戒されます。
魚の視界は広いのでかなりの範囲が見えますが、一番見えにくいのは魚の後方です。
下流から気付かれないように、そっと釣りあがっていくのがコツです。
魚に気付かれる前に、泳いでいる魚を先に見つけることができれば、かなり高い確率で釣ることができます。
川の横に立って釣らない
先に魚を見つけても川の横に立ってしまうと魚にばれます。
川の横からが竿を出しやすいのですが、この釣り方では釣れません。
下流から縦に竿を出すのが釣果をあげるポイントです。
こんな感じですね。
必然的に川の中に立ちこむことになるので、ウェーダーは必須です。
ウェーダーは2,000円くらいから30,000円以上までさまざまありますが、初心者は5,000円未満のもので十分です。
おすすめの条件は以下の3つ。
- おしりが濡れないようにヒップウェーダーにする。(おしりまでかくれるもの)
- 靴底は滑り止めのためフェルトを選ぶ。(水中の藻が付いた石でも滑りにくい)
- 肩から吊るタイプを選ぶ。(腰だけで履くタイプは、ずり落ちる)
以下のようなウェーダーが初心者向きです。
渓流釣りでは雨が降るとチャンス
雨が降ると水面が雨でたたかれて乱れます。そして水に濁りが入ります。
魚を狙う鳥が水中をみずらくなるので、魚にとっては安心してエサを取りに動けるチャンスで、警戒心が薄くなります。
雨と一緒に酸素が水中に供給されて、魚が活発になるという意見もあります。
ミミズや陸生昆虫といったエサが川に流れ込みやすいから、魚が活発にエサをとるのかもしれません。
いずれにしろ雨の降っている時や雨の後の濁った時は、いつもは釣れない場所でも簡単に釣れることが多いので、この時を狙うとチャンスです。
渓流釣りでは梅雨が1番おすすめな季節
1年を通してどの季節が釣りやすいのかを解説します。
渓流釣りで初心者が釣れる確率が最も高いのは梅雨
雨がよく釣れる要件なので、梅雨の時期が一番釣りやすい季節です。
魚は水温が下がると活性が落ちるので、春先の寒い時期の雨はマイナス要素ですが、梅雨の時期は気温も上がっているので雨が釣れる要素になります。
濡れたりジメジメしたりして快適さには欠けますが、魚に出会うチャンスは最も高い季節になります。
春は渓流釣りが解禁する
秋から冬は魚が産卵をしますから、禁漁にしている地域が多いです。禁漁になっていない地域でも、資源保護のために釣りは控えたほうがよいでしょう。
地域によって異なりますが、2月から4月にかけて各地域で解禁を迎えます。
水温が低い間は魚の活性が低いので釣りにくいものですが、少しでも暖かくなると冬に釣り人がいなかった分よく釣れます。
冬はエサが少ないので、春先に釣れる魚はやせ細っていたり、「さび」といって色が黒っぽかったりします。
夏の渓流釣りは最源流で
夏は減水になりがちなのと春から釣られたので釣果が出にくい季節です。
しかし、7月まで雪が残るような山の奥ならこの時期がベストシーズンとなります。
またこの時期は魚が水面のエサをよく食べる時期でもあります。おもりなしでエサを水面に浮かせて釣れることもあります。
秋になり台風などで水量が回復してくると厳しい冬に向けてエサをよく食べます。
たまごが腹に入った魚も増えるので、禁漁が近づきます。
渓流釣りしかけのコツはなるべくライトにすること
エサ釣りではエサが自然に流れる様子を演出したほうが、釣果は上がります。
そのために仕掛けはなるべく重くしないほうが有利です。
ライン(釣り糸)を細くする
ラインは細いほど軽くて水の抵抗がなく、自然な流れを演出できます。
しかし細すぎると切れやすいので、初心者の方は注意が必要です。
慣れてくればラインは0.3号でも、せまい渓流で30cmの尺サイズといわれる魚を余裕で釣り上げることができますが、初心者の方では切れてしまうことが多いです。
場所がよければ魚の警戒心が薄いので1号のラインでも簡単に食ってきます。
この間の太さで自分の技量に合ったできるだけ細いラインを選びます。
0.2号以下のラインは細糸専用の竿が必要になるので初心者にはおすすめできません。
おもりを軽くする
おもりの役目はエサを水底まで入れることです。水面より水底のほうが魚はエサを食べやすいです。
ラインと同じでできるだけ軽いおもりを選びたいところですが、初心者の方ほど重いおもりでなくては水底にエサを届けることができません。
また、流れの強さや水深でもおもりの重さは変える必要があります。
ガン玉おもりの4号から2Bくらいまでの間で、ポイントや自分の技量に合わせてできるだけ軽いものを付けます。
このように様々なサイズのおもりがセットになったものを持ち歩いて、ポイントごとに付け替えて釣ります。
渓流釣りのコツのまとめ
ここまで5つほど渓流釣りのコツを解説しました。
なんといっても最重要は場所になります。人の入っていない川があれば簡単にヤマメ・アマゴやイワナは釣れます。
ある東北の山奥で、車止めから山の中を2時間半以上歩いてやっとたどり着くポイントでは、警戒心など全くない尺イワナが簡単に10匹釣れるところもあります。
そんな場所へ行くのはなかなかむずかしいかもしれませんが、その他のコツである釣り方や時期を選べば、初心者の方でも釣れる確率は格段にアップします。
御自身ができそうなことを選んで、挑戦してみてくださいね。
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